TrueNASを試す「準備編」

TrueNAS-ready-eyecatch TrueNAS
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余った材料で簡単にファイルサーバーが作れるようなので試してみる。以前にFreeNASの時代に少し触れた記憶がありますが、最新版はどうなっているのかも合わせて備忘録的な記事になるとは思いますがどなたかの興味をそそれば。長くなるので何回かにわけてのシリーズにしようかと思います。

TrueNASとは

以前はFreeNASという名称で知らていたNAS特化型OSが名称を変えてTrueNASとして継続している。ベースはFreeBSDというOSだけれども、現在はLINUX版の開発も行われ今年2022年2月には正式版がリリースされた。
FreeBSDベースのものはTrueNAS Core、LINUXベースのものはTrueNAS Scaleと名付けられている。

TrueNAS - Welcome to the Open Source Storage Era
TrueNAS is the World's #1 Open Source Storage. Based on OpenZFS, it is trusted by millions and deployed worldwide.

ハードウェア要件

まずはインストールする前に一考。ハードウェアの必要な条件を確認する。調べると現在のバージョン(TrueNAS-13.0-U3.1)にあるドキュメントには下記の通りの最小構成要件の記載があります。

CPU2-Core Intel 64-Bit or AMD x86_64 processor
メモリ8 GB Memory
OS用ストレージ16 GB SSD boot device
ストレージプールにつき同一サイズの2台のドライブ
最小構成要件

CPUについて

TrueNASで重要視するのはメモリの搭載量で、CPUはあまり重要視はされていません。ただファイルサーバとして小規模で使うのであれば2コアでも十分かと思われますが、ストレージの組み方や仮想化、10Gネットワークへと発展する予定があるのであれば多コアのCPUが望ましいと思われます。

実際QNAP等の市販のスモールオフィス向けNASなどはインテルのATOMやCeleronなどの2コア2スレッド程度のCPUが採用されています。

単純な用途であれば4コアもあれば十分であると考えられるので、4スレッドなのか8スレッドなのかは好みで問題ないかと思います。どちらかというと常時稼働なので省電力なものが好ましいかなと。

メモリについて

目安としては公式サイトにもあるように「最大 8 台のドライブでの基本的な TrueNAS 操作には、少なくとも 8 GB の RAM が必要です。」が目安になると思います。

しかしTrueNASではメモリをキャッシュに沢山使うのであるだけ積みましょう。実際に組んでみるとファイルの転送時などにはほとんどのメモリをキャッシュが奪っていきます。16GB程度はあっても良いと思います。
省エネも考えてメモリ枚数は少ないほうが良いと思います。

インストーラーダウンロードサイトには最小構成で16GBと記載があるみたいなので、そのうちドキュメントも更新されるのかこちらが修正されるのか……

OS用ストレージについて

FreeNASの時代にはUSBメモリでOSを起動して、壊れたら復元してみたいなことをした記憶がありますがUSBメモリは耐久性に難有りなこともあり、TrueNASでは推奨はされていないようです。
OS自体に速度はあまり必要はありませんが常時稼働を見越しての選択肢を持ったほうが良いですね。最小構成では16GBとされていますので120GBや250GBのSSDでも用意すれば問題ないですが、TBWでみると大きなサイズの方が高いようなので間をとって差額の少ない500GBあたりでしょうか。TrueNASの機能でプラグインや仮想化機能がありますが基本的にはOS用ストレージではなくストレージ側に領域を取るのでOS側は少量で問題ありません。
SATAポートの消費を抑えるにはM.2スロットも視野に入れましょう、ケーブルもなく扱いやすいです。

ストレージについて

ストレージにはHDDを活用しますが、公式にはWD(Western Digital )社のRED Plusシリーズが推奨されています。このことからもわかるとおりCMR採用のHDDを使いましょうということだと思います。

HDDの台数については1台から運用することはできますが、それだと外付けHDDで事足りてしまうのでやはりMiror構成はとりたいところです。

今回の材料

今回は余ったパーツでの試験運用なので、最小構成を踏襲しつつ採用パーツを選択していきます。手持ちの中で多コアなCPUを選んでいたら6コア12スレッドなるCPUがあったのでそれを採用します。

CPURyzen1600AF
メモリ32GB
OS用128GBSSD(故障ノートより取り出し品)
マザーボードB450
HDD1TBx2台
NICオンボードギガビットLAN、2.5GbpsLANカード(認識すれば)
今回の材料

一番悩むのがマザーボードですが試験ということでマザーボードによる制限があった場合はその制限内でやりくりするということにします。
新たに入手しなければならない場合は悩みどころとしてはSATAポート数、PCIeスロットの数(排他問題含む)、仮想化技術への対応具合といったところでしょうか。

今回はそのまま1600AFで使用していたB450マザーを流用します。
1600AFはグラフィックス機能を持たないため必然的にビデオカードが必須になります。当然PCIeが1スロット埋まってしまうので新たに組む場合はグラフィックス機能を持つCPUの方が省エネです。

OS用SSDは残念ながら2.5インチでもなくM.2でもなくmSATAです。ちょっと変則的ですがUSB経由で使用してみたいと思います。別途OSのインストールメディアとしてUSBメモリも必要になります。

ストレージで使用するHDDについては廃棄手前の1TBHDDを2台用意します。全然CMRではない気がしますがそれもお試しということで目を瞑ります。問題なさそうなら今CMRで価格の安い下記のHDDを採用したいなとは考えていてます。

REDではなくBLUEですがCMRのようで、低価格なうえ大容量です。早い段階で予防措置的に交換していけばやりくりできそうですね。

これでだいたい材料は揃ったので次回OSのインストールから着手して見ようかと思います。

最後に

全然最小構成を踏襲しておりませんが雰囲気を感じて機能を試して、良さげなら採用という流れでやったみたいと思います。
空いているPCがあればそちらをまんま流用した方が早いかもしれません。
仮想化という手も考えましたがTrueNASはあくまでベアメタル向けとのことなのでパススルーとか面倒くさそうだなと思い今回は触れずにいきます。興味はあるのでそのうちやるかもですが。

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